大学病院で働いていた頃、夜勤もあり、不規則な生活を送っていました。食事にも無頓着で、お菓子で済ませてしまうこともあったり、お酒も頻繁に飲んでいました。
そんな生活を続けていたら、生理痛や冷え性、肌荒れ、頻回な腹痛と下痢、アレルギー症状など、20代半ばから、たくさんの不調に悩まされるようになりました。
冷え性はそれはそれはひどくて、真夏でも足が氷のような冷たさ。電車や店内の冷房が寒くて寒くて、「冷房効かせすぎ!」と怒りが湧くほど。
秋以降はさらに寒く、湯たんぽなしでは眠れない。お風呂で温まっても、髪を乾かしている間に足は冷え冷えに。布団に入っても、自力で足が暖かくなることはありません。足の冷たさで寝付けず、しぶしぶ起きて湯たんぽを準備し、ようやく眠れる状態。
そんな身体をどうにかしたくて、たくさんの健康法を試しました。どの方法もとても興味深くて、少しづつ少しづつ、不調が消えていくことがとても楽しかったです。
それらの中でも特にアーユルヴェーダに惹かれたのは、「体質を考慮した対応」が腑に落ちたから。
人間は機械のように皆同じ作りではなく、それぞれ個性的です。
アーユルヴェーダでは、その個性に合わせて生活していく方法が、細かく説明されています。万人に良い方法など存在しないのだ、ということを、教えてもらいました。
今もアレルギーや少しの冷えはあるものの、生理痛や肌荒れはほとんどなくなって、イライラは減ったし、胃腸のトラブルも激減。あんなに手放せなかった湯たんぽも、もう必要ありません。こんな日が来るなんて、思いもよりませんでした。
いまでも、日々自分の体調を注意深く観察しながら、こうしてみようか、ああしてみようか、と、試行錯誤を重ねています。
「自分のことは自分が一番よくわかっている」と言いますが、案外わからないと思います。こんなわからないことだらけの自分を生きていくことが、最近の楽しみです。
「自分がよくわからない」と思うと、人のことなんてさらにわからないと思えます。「わからない」ということがわかると、自分にも他人にも、優しくなれる気がします。わからない自分を抱えながら、お互い頑張って生きていきましょう、という気持ちになります。
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