助産院の施術ベッド遍歴|ベンチからマッサージベッドへ

出張開業から施設ありの助産院になったとき、とても悩んだのが「施術用ベッド」です。

乳房ケアは非常にデリケートで、リラックスして受けてもらうためにはさまざまな配慮が必要です。また、母乳が飛ぶので掃除はどうするかや、施術のしやすさも大切です。

ベッドを置くのか、別の方法にするのか。置くならどこに置くのか。そんなことをあれこれ考えていました。

目次

開業当初はベンチ4つだった

あれこれ悩んだ末に購入したのは、ベンチ4つです。

マッサージ用ベッドも考えましたが、見た目が好みではありません。コンパクトなスノコベッドも候補に挙がりましたが、重量があり移動が大変そうで断念。いっそのこと敷布団にしようかもと思いましたが、部屋全体の雰囲気を考えると、どうにもしっくりきませんでした。

助産院づくりでは、最初から次の4つのルールを決めていました。

  • 賃貸なので現状復帰しやすいこと
  • 万が一事業をやめることになっても、処分しやすい、または自宅で再利用できること
  • 自分一人で運べる重さであること
  • 助産院、病院っぽさがないこと

この条件を満たしたのが、ベンチでした。

ベンチを4つ並べたところ。木目にうっとり。木、大好きです。

体重のかけ方によってはグラグラするので、ベンチの足部分をベルトで固定。

このままだと痛いので、マットを敷きました。このマットは水拭きができるので、乳房ケアに最適です。

目隠しに突っ張りカーテンレールをつけてカーテンを設置。

施術空間が完成!

このベンチは、いわゆる施術ベッドのような雰囲気がなく、個人的にとてもお気に入り。

ベンチの使い心地

ベンチは特に不自由なく、4年半ほど使っていました。
低いから乗り降りも楽々。ケアの後に腰掛けてもらって搾乳の練習をするのにも、授乳するにも、ちょうどいい高さです。

実現はしませんでしたが、講座を開くときにはベンチを机として使ってもらうことなども想定していました。ベンチは想像以上に汎用性が高く、とても使い勝手のいい道具です。

開業から2年ほど経った頃、助産院で骨盤ケアを始めました。

乳房ケアはベンチを壁際に置いたままでも問題ありませんが、整体は左右両方から施術をするため、今のままではうまくいきません。

そこで、ベンチの上に敷いていたマットだけを床の中央へ移動し、床で施術。マットを動かすだけなので準備も片付けも簡単。

水拭きできるマット

ベンチ+マットは運用として完璧で、もうずっとこれでいいやと考えていました。

マッサージベッドへ変更

開業5年目に、ずっと勉強しているアーユルヴェーダの「オイルマッサージ」を本格的に学ぶため、スクールへ通い始めました。

その施術のために、折りたたみ式のマッサージ用ベッドを購入。マッサージの時は部屋の真ん中に折り畳みベッドを展開し、使わない時は部屋の隅に置く。そんな運用を数ヶ月続けたあるとき、「もう全部このベッドでよくない?」と突如思いついたのでした。

ベンチを撤去して、その場所にマッサージベッドを設置。

違和感なし

あんなに毛嫌いしていたマッサージ用ベッドでしたが、実際に設置するとそこまで違和感はなく、使い心地も良好。長い間、私は何と戦っていたのかな?と感じます。

ベッドは奮発して、アースライト社のスピリットに。表面が傷まないように上にカバーを敷いて使っています。

Amazonなどで1万円台のベッドも売っていますが、ギシギシいったり体重で簡単に動いてしまったりベッドが硬かったりして、お値段なりの印象です。

電気マット、セラミックヒーター、加湿器を導入

オイルマッサージで体が冷えないように導入したものが、結果的に乳房ケアでも大活躍しています。

一つ目は電気マット。

電気マットは置き場に困り、常にベッドに乗せておくことに。せっかく敷いてるんだからと電源を入れてみたところ、「あったかくて気持ちいいです〜」と言いながら施術中にウトウトする人が続出。

この上に防水カバーをかける。ベンチ固定に使っていたベルトを再利用してコードをまとめている。

二つ目はセラミックヒーター。

夏も冬もエアコン頼みで過ごしてきましたが、冬はなんだかスカスカと肌寒さが取りきれずにどうしたものかと思っていました。セラミックヒーターを併用することであっという間にホカホカに。本体が熱くならないので子どもがいてもやけどの心配なし。

3つ目は加湿器です。

湿度があると、体感的にも暖かく感じられます。この加湿器は、蒸気が高温にならずしっかり加湿してくれるのがいいとろこ。

乳房ケアは上半身が露出しているので、いくらタオルをかけているとはいえ、いままでは肌寒かったかもしれません。ケア中に眠っている姿を見て、暖かいことは大切だなと改めて実感しています。

真冬の電気代は4000円→6000円に上がりましたが、利用者さんが寒さを気にせずリラックスしてケアを受けられることを考えると十分価値があると感じています。これからも恐れずに電気を使っていくつもりです。

掛け物

夏は大判バスタオルを1枚、寒くなってきたらバルタオルの上にクリッパンのスローケットをかけています。

クリッパンのスローケットはウール100%で暖かくて可愛くて大のお気に入り。

ウールは頻繁に洗濯できないので、大判バスタオルの頭側を30㎝ほど折り返して母乳の飛び跳ねを防御しています。

おわりに

ベッドは変わりましたが、「できるだけリラックスして過ごせる空間をつくりたい」という考え方は開業当初から変わっていません。

一方で、乳房ケアに使うタオルや手袋などの物品は、この5年間で大きく変わりました。

実際に使ってきた物品や試行錯誤の過程については、こちらの記事で詳しく紹介しています。

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この記事を書いた人

東京都目黒区のソラチ助産院で産前・産後の相談を受けています。
体にいいこと、楽しいこと、ワクワクすることが大好き。

生活すべてが実験という気持ちで暮らしています。
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