助産院で無料イベントを続ける理由|開業から5年間、月2回開催している話

ソラチ助産院では施設あり開業をしてすぐから、1歳0ヶ月までの赤ちゃんを対象とした無料体重測定イベントを行っています。

開催は第1・第3水曜日の午前中。予約不要で、来る直前に「今から行きます」とLINE連絡をもらうだけ。助産院に来て体重を測り、チェキを1枚撮ってプレゼント。少し雑談をしてさようなら。ひとり5〜15分くらいです。

どうして無料で続けているのか、5年間続けてきて感じたことも含めてまとめます。

目次

なぜ始めたのか

イベントをはじめた理由は大きく2つあります。

助産院の存在を知ってもらうため

どんなに良い場所を作っても、存在を知られなければ必要な人に届きません。

まずは気軽に来てもらえる機会を作りたいと考えました。そのために、このイベントは「無料」でやろうと決めました。

地域への恩返し

せっかく場所を構えたのだから、お金をいただく仕事だけではなくて、地域の人がしあわせになるようなこともしたい。

そこで思いついたのが「体重測定」です。

体重を測るだけなら数分です。でも、その数値が教えてくれることはたくさんあります。助産師である私が赤ちゃんの体重を見て「順調に増えてますね」と言ってあげられるだけで、安心して過ごせる人がたくさんいるのではないかと思いました。

月2回にした理由

毎週だと私の負担が大きいし、月1回だと「今週は用事が!」となかなかタイミングが合わない人もいるかもしれません。

あれこれ考えた結果、月2回・半日くらいなら無理なく続けられる。そう判断して、この形に落ち着きました。

最初は9時〜13時までやっていたのですが、途中から12時までに短縮。この1時間の差は結構大きくて、自分的に負担がかなり減りました。

予約制ではない理由

参加スタイルについては、できるだけ気軽に参加してもらうにはどうすればいいかなと考えました。

予約制にすると私の予定は立てやすい反面、赤ちゃんって突然うんちをしたり授乳のタイミングが読めなかったり、わざわざ無料の体重測定のために時間きっかりに動くのは大変だろうなと思いました。また、行こうと思ってたけど雨が降っていて面倒だなーとかいろいろあるじゃないですか。

これはあくまでも「安心してもらうためのイベント」なので、イベント自体が負担になることは絶対に避けたい。あと、予約制は予約管理や時間変更など意外と手間になりそうなので、もう予約なしで、思い立ったら行けるスタイルに決定。

あまりにも参加者が殺到して収拾がつかなくなったら予約制にするかもしれませんが、いまのところそんなことにはならず、「今から行くので15分くらいで着きます!」「11時頃行きます!」みたいな当日連絡で運用できています。

難しいと感じたこと

イベントで難しいなと感じることをまとめてみます。

最初は誰も来ない

初開催は忘れもしない、6月上旬でした。梅雨寒の時期、しとしと雨が降る薄暗い部屋でひとりじーっと待っていると、「こんなことして意味あるのだろうか」と悲しい気持ちに。

でも、続けなければイベント自体が認知されません。誰も来ない日は事務作業をしながら、とにかく予定通りに開催し続けました。

続けるためには線引きも必要

「安心してもらいたい」「役に立ちたい」という気持ちが大きくなると、境界線が曖昧になってしまいます。

例えば、イベント終了間際に「今お昼寝から起きたので、5分くらい過ぎちゃうけど行ってもいいですか⁉︎」という連絡が来たり、体重の話から広がって授乳方法の詳しい相談に入りそうになったり。

そんなときは、多少心苦しくても、「12時までなので、間に合うようでしたらどうぞ」とか、「詳しい話はここでは難しいので、授乳相談の予約を取りますか?」などお伝えするようにしています。

勢いに押されてルールを曲げることが続くと、自分のなかにどんどん「なんとも言えないモヤモヤした嫌な気持ち」が溜まってくる感覚があります。それは利用者さんにとっても、私にとっても、いいことではありません。

イベントを長く続けるためには、「できること」と「できないこと」をきちんと分けることも大切だと感じています。

チェキフィルムの値上がり

最初の頃は、チェキ1枚あたり100円くらいで用意できていました。でも年々値上がりし、普通に買うと今では1枚200円を超えることも、、、。

動くようになると写真を撮るのも一苦労。そんな様子にも成長を感じる。

それでも、広告を出すことを考えれば、チェキの費用は大したことありません。

写真を渡すとみんな「わー、カワイイ!」と笑顔になります。その笑顔がうれしくて、今のところはやめる予定はありません。

5年間続けて感じていること

当初はほとんど誰も来てくれませんでしたが、最近はよほどの悪天候でない限り、誰かしらが遊びにきれくれるようになりました。

とくに宣伝はしていませんが、ホームページで見つけてくれる人や、紹介で来る人など、きっかけは様々。参加するペースも人ぞれぞれです。

なかには毎回欠かさず来てくれて、最後の体重測定の日に、これまでのチェキをファイリングして見せてくれる人も!

しばらく来ていなかったけど「もう最後だから」と会いに来てくれる人、「もう母乳やめちゃおうかなと思ったけど、ここがあるから頑張ってみようと思えました。ありがとうございました。」とお礼を伝えに来てくれる人もいます。こういうとき、このイベントを続けてきてよかったなと、あたたかい気持ちにさせてもらっています。

そして、どの赤ちゃんたちも本当にかわいい!

1年という短い間だけど、子どもの成長を一緒に見守れることが何よりうれしいです。

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この記事を書いた人

東京都目黒区のソラチ助産院で産前・産後の相談を受けています。
体にいいこと、楽しいこと、ワクワクすることが大好き。

生活すべてが実験という気持ちで暮らしています。
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