施設勤務をやめて、地域で働きたい。
そう思ってはいたものの、いったいなにをどうすればいいのかまったくわからなくて動けずにいた私。
出張専門開業を経て
現在は施設あり分娩なしの助産院を営んでいます!
ここに至るまでには紆余曲折ありました。助産院の開業は、とにかく情報がない。
過去の私のように、開業したいけどどうしたらいいのかと考えている人のお役に立てればと思い、私の辿ってきた道をここに書き残すことにしました。
このブログでは、私が出張専門開業から、施設あり分娩なし開業をするまでの経過を6話にまとめています。
これはあくまで私の体験談なので、他の方法もたくさんあるとは思いますが、こんな方法もあるのか、という感じでご覧いただけると幸いです。
》第1話 「出張専門(分娩なし)開業について」はこちら
》第2話 「助産師賠償責任保険の加入について」
》第3話 「施設探しについて」はこちら
》第4話 「入居から内装完成まで」はこちら
》第5話 「開業届提出から立入検査まで」はこちら
》第6話 「ホームページ作成など」はこちら
今回は第2話。
開業に憧れはあったものの具体的な方法がわからずにいた私でしたが、突如分娩なしの出張専門開業をすることに。
今まで大学病院のフルタイム勤務や、クリニック・産後ケア施設・保健所での非常勤勤務など、組織に雇用されていたので、そこに守られていた私。しかし出張専門開業となると、私はひとりぼっちで、誰にも守られることはありません。自分の身は自分で守るしかないし、相手も守らないといけません。安心して仕事に取り組むためには、保険に入る必要があります。また、保険への加入は、自治体の産後ケア事業に従事するためにも必須のものでした。
そこで保険探しが始まります。
保険を探す
打診された自治体の産後ケアを行うためには、保険加入が必須とのこと。
まずはネットで情報収集。いちばんに出てくるのは、「助産師賠償責任保険」です。
日本助産師会が団体契約している保険で、助産師業務に関することは、こちらの保険でカバーできます。
しかし私は、この保険に入ることをためらっていました。
なぜかというと、この保険に入るためには、日本助産師会と、さらにはその下の組織である東京都(活動地域の都道府県の)助産師会に入会しなければならなかったからです。この2つの会に入会するためには、入会金と年会費を合わせて当時の金額で25,000円支払わねばならず、何をしてくれているのかわからない団体にこの金額を毎年払うの!?と思ってしまった私は、なんとか他の方法はないものかと、抵抗を試みたわけです。
ネットで個人で入れそうな保険を探しては、代理店に電話。
しかしどこにかけても、私の業務に合う保険は見つかりません。また、助産師賠償責任保険を扱っている代理店に、なんとか個人で保険に入れないものかと問い合わせましたが、団体保険しか扱っていないため、助産師会に入会してもらうしかないとの回答でした。
担当の方が、「ときどき個人の方から同じような問い合わせがあるのですが、探してもそういう保険はないですよ」と教えてくれました。
私と同じような考えの人がいるんだなと心強く思うのと同時に、これはもう諦めるしかないんだ、個人の力ではどうにもならないんだという、無力感も感じました。
助産師の開業に保険は必須
このときは渋々助産師会に入会し、団体保険に加入した私ですが、その後いろいろと仕事をしていくなかで「保険に加入していることを証明してください」と求められる場面がいくつかありました。
保険に入っていないと仕事の幅も狭まりますし、自分も相手も守ることができないことを考えると、やはり大人しく加入しておいたほうがいいです。
これから開業する方は、私のように無駄な時間は使わずに、はじめから助産師賠償責任保険に加入することをおすすめします。
第3話に続く
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