いままで試した健康法の中で、冷え性の改善に一番効果があったのは「歩くこと」です。
20代半ば、不摂生がたたって一気に体調を崩しました。
たくさんの不調のなかの一つが「冷え」でした。
なかなか頑固な冷え性で、真夏でも足は氷のように冷たく、冷房が効いていると寒くて寒くてカーディガンが手放せない状態。スーパーも飲食店もデパートも電車も公共施設も、夏はどこも冷房が効きすぎ寒すぎ。
9月に入り少し気温が下がると足はさらに冷え、布団に入っても自分の足の冷たさのせいで全身寒く、いつまでたっても寝付けない。毎日湯たんぽを入れて眠る生活が、初夏まで続きます。真夏以外は常に湯たんぽ。
冷えとり健康法やアーユルヴェーダ、バイオレゾナンスなど様々な方法を試してもずっと冷たいままだった足が、自力で暖かくなったときにはものすごく感動しました。
たくさん「歩く」ようになって冷えの改善を自覚したのですが、いったいどれくらい歩いていたと思いますか?おそらく予想を超える距離だと思います。
1日2〜4時間、10〜20kmほどの距離をほぼ毎日、期間にして2ヶ月間、歩き続けていました。
なぜそんなことをしたのかというと理由はいろいろあるのですが、その頃の私はとにかく家にいたくなくて、かといって行くあてもなく、ひたすら真夏の街を徘徊していたわけです。
2ヶ月後なんとか気持ちが落ちつき、やたらに歩く生活からは解放されたのですが、なんとその秋、いつもなら湯たんぽが必要な時期になっても寒さを感じません。そしてそのまま冬の間も、前ほどの寒さを感じることなく過ごすことができたのです。あんなに冷たかった足は布団に入れば自然とポカポカ。もう信じられませんでした。こんなことがあるなんて!
あれから数年経ちますが、まだその時の効果が続いているようで、足の冷たさで寝れないことはもうありません。手放せなかった湯たんぽは、ずっと押入れにしまったまま。
私は健康オタクではあるものの大の運動嫌いで、いくら健康にいいと言われても今まで頑なに運動を拒否していました。しかしこの出来事で、さすがにその効果を感じざるをえませんでした。だって、歩いただけで、あんなに悩まされた長年の冷えが改善したんだから。
今はさすがに毎日2時間も歩けないけれど、チャンスがあればできる限り歩くようにしています。エスカレーターと階段があれば必ず階段を選んだり、訪問は自転車ではなく歩いて行ったり、わざと手前の駅で降りてみたり。
新しい健康法が魅力的に見えて飛びつきがちだけど、結局はこうやって、基本をコツコツ積み重ねていく以外に、健康を維持する方法はないのだと思います。
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