助産院を開くとき、観葉植物を購入しました。
おしゃれな部屋にはだいたい植物が置かれているイメージがあり、その素敵な雰囲気に憧れていたからです。
とはいっても、基本的に大雑把な私は今までたくさんの植物を枯らしてきました。育てやすいといわれているローズマリーとか、サボテンとか、ミントとか、どれもうまく育てられたことがありません。
しかも今回はシンボルツリーになるような、高さ120cmほどの植物を狙っていました。大きいものは値段も高く、もし枯らしてしまったら、もう立ち直ることができません。
失敗しないように植物の本を買って、育てられそうな木を必死で探しました。
その結果選んだのが「フィカス」と「エバーフレッシュ」です。どちらも耐陰性があり、室内でも育てることができます。
開院と同時に、植物との暮らしがスタート。最初に苦労したのは、水やりのタイミング。
本には「土がしっかり乾いたら、たっぷりと水を与える」と書かれています。ちびちびと毎日水をあげると根腐れの原因になるらしく、メリハリが大事とのこと。
しかしこの「土が乾く」という状態がわかりません。
ネットで見た「割り箸を土に刺して、何もついてこなければ土が渇いたサイン」というのを信じ、日々土を観察。しかし1週間経っても、2週間経っても、刺した割り箸に土がつかないことなんてありません。必ず土がついてくるのです。ということは、土はまだ渇いていないわけで、水はあげなくて良いということになります。5月の爽やかな気候のなか2週間、水をあげずに植物を見つめ続けていました。
そうしていると、毎日一枚、また一枚と、葉っぱが落ち始めました。
、、、?
数枚落ちた頃、ようやく、何かおかしいことに気づきます。
これ、水足りないんじゃない?念のため割り箸を土に刺すと、やはり土はついてきます。でもやっぱり、5月に2週間も水をあげないなんておかしくない?
根腐れを恐れつつも水をあげると、吸うわ吸うわ。たっぷり水をあげても、受け皿に水が流れてこない。土がどんどん水を吸っているのがわかります。完全に水不足。
誰だよ、割り箸に土つかないのが水やりのサインって書いた人!
他にも失敗はあります。
葉に霧吹きで水をかける「葉水」。これはハダニなどを防いでくれるらしく、毎日やってもやりすぎということはないと、本にもネットにも書いていました。
「毎日やっていい」
そう言われたら、真面目な私は毎日せっせと葉水をします。
するとどうでしょう。いつの間にか、葉っぱに白いちいさな虫がたくさんついているではありませんか。ネットで調べると、これはカイガラムシという虫らしく、乾燥を好むと書かれているものもあれば湿気を好むと書かれているものもありもう謎。毎日葉水をするべし、葉水に害なし!みたいに書いていたから真面目にやっていたのに、虫湧いちゃってるじゃん!!葉水をやめたら、虫はつかなくなりました。なんだよー
あまりに植物のことを知らなさすぎて本やネットの情報を鵜呑みにしていたけれど、結局は目の前の植物の状態をじっくり見て、微調整していくしかないということがわかりました。
1日のうちのどこかの時間で、土の様子や、葉っぱ一枚一枚をじーっと観察。虫を見つけては取り、葉っぱの変色の様子を眺め、触って、異常がないか確認。
本当に手がかかるけれど、この作業のおかげで、少しづつ植物たちと仲良くなれているような気がしています。
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熟読している本。植物を購入した「SOLSO FARM」が書いている。基礎を学んだら、あとはひたすら向き合うのみ。
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